こんにちは、探究教室ESTEMの大垣です。
先日、小国町の小国高校さんで探究講話をしてまいりました。
小国高校さんは小規模校ですが、そのぶん一人ひとりに寄り添い、子どもたちの興味に応じた挑戦に伴走している、非常にエネルギーにあふれた面白い高校です。
今回、これからマイプロという一人ひとりが探究のテーマを決めてとりくんでいくプロジェクトが始まっていく高校2年生に対して、探究の楽しさを伝えてほしいということで、お話してきました。
最初に、自分のまちおこしやカフェ立ち上げ、探究教室の立ち上げについて、いろんなエピソードについてもお話しつつ、「仮説検証」の大事さについてお伝えしました。
「仮説検証」とは、自分で「こうやったらうまくなるんじゃないか」「こうすると、こうなるんじゃないか」という仮説を立てて、実際に実行し、確かめてみることです。
例えば、「若者が集まる場を作ったらいろんなお店やイベントが生まれてくるんじゃないか」とか「小さいときから挑戦させてくれる場所があれば、面白い人がどんどん生まれてきてまちでの暮らしも面白くなるんじゃ」というのも一つの仮説検証です。
しかし、そんな壮大なことや難しいことだけでなく、「おかひじきでスムージーを作ってみたらウケそう」というレベルでも全然一つの探究ですし、なんなら日常生活の中で「歯磨き粉を何種類も買ったら毎日美味しくて楽しくなるんじゃ」ということも一つの探究と言ってよいでしょう。
探究は「授業でやるから考えなきゃいけないもの」ではなく、「これやってみたらどうなるんだろう?」と楽しんでみるなかで見つかっていくものです。もちろん、授業がきっかけでもかまいません。
「授業で考えないといけないから、ウケが良いSDGsについて調べてまとめました」とかではなく、「授業で考えないといけないから、せっかくだから面白いことをやってみよう!」と始めた方が良い。
そんな、探究の楽しさについて伝えていきました。
そして後半では、ChatGPTを用いた探究のテーマ探しをしてみました。
毎年、どの学校でも「探究のテーマを決められない」という生徒は一定数います。
いま話題になっているChatGPTを使えば、テーマを決めていく補助をしてくれ、どんどん自分が好きな分野ややってみたいことを見つけることができます。
みんなにインストールもおすすめしましたが、今回は希望者に出てきてもらい、一緒にChatGPTを使いながらデモンストレーションを行いました。
ラーメン系でなにかやってみたいという生徒でしたが、ChatGPTに私の秘伝のプロンプトを渡して、会話をしつつテーマを考えてもらいました。
例えば
ChatGPT「ラーメンだとどういう探究が考えられますか?」
生徒「人気店がどうして人気になるのか調べてみたいです」
ChatGPT「どうしたら調べられると思いますか?」
生徒「わかりません、どんなやりかたがあるでしょうか」
ChatGPT「味や接客態度、立地、価格などを様々な要素が影響します。特にどんな要素に注目したいですか?」
生徒「接客態度がどう影響するか調べてみたいです」
ChatGPT「接客態度が人気度にどう影響するか調べてみたいのですね。どうやって接客態度を評価すると良いでしょう?」
・・・
というように、同意してくれたり、褒めてくれたり、時には提案してくれたりしながら、どんなことに取り組んだら良いか会話の中で深掘りしていくことができました。
自分でぐるぐる考えているとなかなか決まりませんが、壁打ちのように、自分で言葉にしつつフィードバックをもらって考えていくことで、考えをまとめていくことができます。
どんどんテーマぎめが進んでいく様子をみて、他の生徒も驚いてくれていました。
これから彼らの探究が始まっていきますが、どんな探究が生まれてくるか楽しみですね!
ESTEMではこうした学校や自治体での探究授業のお手伝いもしております。
生徒のテーマが決まらない、先生がなかなか時間をとれない、どういう外部団体と組めばよいかわからない、アウトプットや目標をどうしたら良いかわからないなど、様々なお悩みがあるかと思いますが、サポートさせていただきますので、お気軽にお声がけください!