「自分で考えて仕事を作らないと」
「これからは好きなことを追求する時代だよ」
「あなたは、何が好きで、なにがしたいの?」
AIの普及や人口減少によって、社会に求められる力は大きく変わっています。
会社でも、大学受験でも、自分の興味を突き詰めて、新しいものをうみだす創造力や表現力、行動力が求められるようになりました。
一方で、「好きなことなんて、わからない」という子も、たくさんいます
好きなことは探すものではありません。
いろいろなことを体験していく中で、「ちょっとやってみようかな」ということに試行錯誤していく中で見つかり、育っていくものです。
科学・スポーツ・芸術・IT・ものづくり・企画など、あらゆる分野の本物にふれる、興味の入り口。
そして、一人ひとりの興味に伴走して、成功も失敗も一緒に乗り越え、自信と主体的な思考回路を身に着けていく、挑戦の場。
それが、探究教室ESTEMです。
ESTEM創業者の大垣は、「まちづくりを手伝ってくれないか」と誘われ、横浜から山形に来ました。
はじめは2週間で帰る予定でしたが、山形のほうが住みやすい素晴らしい地域だと感じ、正式に移住することを決意します。
しかし、まちの人から話を聞いていると「もうこのまちは終わりだから」なんていう声も聞こえてきました。
東京とはまた違った発展の可能性に満ちている山形に貢献したいと、まちづくりに本格的に取り組んでいくようになりました。
ある時、まちづくりに参加する人達が集まるワークショップで、「あなたは何レンジャーですか?」と聞いたことがありました。
リーダー的なレッド、サポート役のブルー、孤高の存在ブラックなど、互いに補完しあう人がいると、チームは動いていきます。
結果は、青や黄色、緑がほとんどでレッドと答えた人がゼロでした。
また別の日、ある高校で探究授業を開いていたところ、ある生徒から声をかけられました。
「こんな自由にアイデアを出していいんですね」「中学では自由に発言させてもらえなかったです」
ハッとしました。
アイデアを自分で考えて取り組んでいくレッド的な存在がいないのは、主体的にとりくむ機会が無いからではと思いました。
小さいときから、主体的に動く楽しさや、動き方を知る機会がないと、レッド的な存在がいないバランスの悪い地域になってしまいます。
逆に、小さいときからどんどん発想してチャレンジする場ができれば、地域に面白い人がどんどん増え、さらに暮らしやすい地域になっていくのではと。
そこで、地域内外を含めた世界の本物にふれあえる体験の場と、安心して社会とつながったチャレンジができる挑戦の場をつくろうと考えました。
初めは米沢のビルの一室で、半分は効率的な勉強方法を教え、もう半分で探究的・実践的なとりくみをする内容を提供していました。
しかし、勉強したいと思っていない子に無理やり勉強を教えるよりも、子どもたちの好奇心を刺激し、挑戦を後押ししていくほうが、子どもたちにとっても重要で、求められていると感じ、探究的実践的な学びの場に特化することとなりました。
片道1時間かけて来てくださる方々や、山形市からの多数のお問合せ、全国テレビへの出演もあり、より広い範囲の方にこの学びの機会を届けていく必要性を感じ、2023年4月には山形校もオープンしました。
さらに刺激的で成長できる学びの場を目指し、専門家の方との交流や多様な体験機会の模索に、とりくんでいます。